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ラグビーの基礎の分かる本
　息子がラグビーを始める前は、どちらかと言うとアメリカンフットボールにシンパシーがあった。ラグビーの最低限のルールは知っているつもりであったが、それでもわかりにくいと言う面があった。 　しかし、息子が始め、応援に行っているうちに、これくらい人間の闘争心を表現し、しかも、制御されたスポーツはないと心酔した。 　サッカーが「マリーシア」に象徴される「騙す」スポーツであるなら、ラグビーは、何をしてもいいが「正直な」スポーツだと思うようになった。 　この本を読むと、ラグビーの発症から現在までがよく分かって、実に楽しい。 　ラグビー好き必読の書だと思う。
これはいいぞ！
　ラグビーのうんちく本というだけでなく、知的興奮を呼ぶ逸品。エリス少年や“幻のトライ”の真贋検証から、各国のチーム愛称やジャージー制定の裏側まで、歴史や逸話が満載され、ページを開くたびに新しい知識がどんどん増えていく。久しぶりに、読み進める途中で本の終わりに近づいていくのが惜しくなった。

　こういう本は、ベストセラー・リストには載らないが、筆者の愛着が伝わってくるタイプで、成熟した文化の証しといえるのではないか。
　ただし、第１章と第２章で「です・ます」体が変わるなど、もう少し編集段階で整理してほしいところはあった。